小児腎臓病|ピースこどもクリニック|中央林間駅・小児科

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小児腎臓病

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腎臓ってなに??

腎臓(じんぞう)は、背中のあたりに左右に1つずつある、小さなソラマメの形をした大切な臓器です。腎臓は、体の中で「ゴミを片づける工場」のような役割をしています。毎日たくさんの血液をきれいにして、いらないものや余分な水をおしっこにして体の外に出しています。
また、腎臓は血圧(けつあつ)を調節したり、体が元気に動けるように血液を作るお手伝いをしたり、骨(ほね)を強くするビタミンを作ったりもしています。
もし腎臓がうまく働かないと、体にゴミがたまってしまい、むくんだり、元気がなくなったりします。だから、腎臓はとても大切な臓器です。

小児腎臓病について

小児腎臓病(しょうにじんぞうびょう)は、子どもの腎臓に病気が起きることをいいます。腎臓の病気になると、体の中のゴミや余分な水分がたまりやすくなり、むくんだり、疲れやすくなったりします。
たとえば、「ネフローゼ症候群(しょうこうぐん)」という病気では、腎臓からたくさんのたんぱくが漏れてしまい、顔や足がむくんでしまいます。また、「尿路感染症(にょうろかんせんしょう)」になると、トイレでおしっこをするときに痛くなったり、熱が出たりします。ほかにも、腎臓がうまく働かなくなる「慢性腎臓病(まんせいじんぞうびょう)」は、疲れやすくなったり、体が大きく育たないことがあります。特に乳幼児では発見が遅れる場合があります。
腎臓の病気を早期に見つけるために、日本では3歳児検尿(健診)、小・中学校の学校検尿システムが導入されています。腎臓病は早く病気を見つけて治療を始めれば、元気に生活することができることも多い疾患です。

こんな症状が出たら腎臓の病気かも?

浮腫(むくみ)

小児腎臓病と浮腫(むくみ)は、腎臓の働きが関係しています。腎臓は血液をきれいにして、体の余分な水分や老廃物を尿として外に出す役割をしています。しかし、小児腎臓病では腎臓の機能が低下することがあり、体に水分や塩分がたまってしまうため、浮腫が起こります。
浮腫は、体の不調を知らせる大切なサインのひとつです。特に子どもの場合、顔が腫れぼったくなったり、靴やズボンがきつくなったりしたら、腎臓病の可能性もあるので、早めに病院で診てもらうことが大切です。

血尿

小児腎臓病と血尿(けつにょう)は、腎臓や尿路の異常が関係しています。血尿とは、尿に血液が混じる状態のことで、目で見てわかる「肉眼的血尿」と、顕微鏡でしか確認できない「顕微鏡的血尿」に分けられます。小児腎臓病では、血尿が初めての症状として現れることも多く、腎臓や尿路の問題を知らせる大切なサインです。

蛋白尿

腎臓は、血液をろ過して体に必要なものを保ち、いらないものをおしっことして排出します。通常、腎臓は血液中のたんぱく質をしっかりと守る働きをしていますが、腎臓が病気になると、その働きがうまくいかなくなり、たんぱく質が尿に漏れ出してしまうことがあります。これを「蛋白尿」といいます。

高血圧

腎臓は、体内の余分な水分や老廃物を尿として排出し、血圧を調節する重要な役割を担っています。腎臓がうまく働かなくなると、体内の余分な水分を尿として排出できなくなり、体内に水分が溜まります。この状態が続くと、血管内の圧力が高まり、高血圧を引き起こします。

主な小児腎臓病の疾患

感染後急性糸球体腎炎(きゅうせいしきゅうたいじんえん)

溶連菌などの感染症の後に起こることが多い病気です。血尿(おしっこに血が混じる)、むくみ、高血圧(血圧が高くなる)などが見られます。多くの場合、薬で治療し、数週間で回復しますが、重症の場合は入院が必要です。

ネフローゼ症候群

たんぱく質が尿に漏れ出す病気です。顔や足にむくみが現れることが多いです。薬(ステロイドなど)で治療し、むくみやたんぱく尿を改善します。再発することも珍しくなく、長期的な管理が必要です。

IgA腎症(アイジーエーじんしょう)

免疫グロブリンA(IgA)という免疫物質(抗体)が腎臓に沈着して、炎症を引き起こす病気です。感染後に悪化することがあります。血尿(特に風邪や感染後に見られやすい)や、軽度のむくみが見られることがあります。薬を使って炎症を抑えますが、進行を防ぐために定期的な検査が必要です。

腎盂腎炎(じんうじんえん)

細菌が腎臓に感染し発症する病気です。発熱、腹痛、頻尿、血尿などが見られますが、乳幼児では発熱以外の症状に乏しいことも特徴といえます。早期に抗生物質を使って治療することが重要です。

夜尿症/遺尿症

夜尿症はいわゆる「おねしょ」のことですが、5歳以降で1か月のうち1回以上の夜尿が3か月以上続くものと定義されています(5歳での有病率は15%程度)。遺尿症とは夜間だけでなく、日中の覚醒時にも尿失禁が起こることをさします。遺尿症では背景に便秘が認められる場合があります。食事や水分摂取についての生活指導、排尿指導を行っても改善不十分の場合は薬物療法やアラーム療法、あるいは両者の併用療法を行うことがあります。

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